埼玉県小児科医会
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発 熱 特 集

Q.1 子どもの平熱は大人の平熱より高いのですか?

先日、4歳の息子が37.2℃の体温で小児科を受診しましたが、平熱だと言われました。子どもの平熱は大人より高いのですか。
 

A.1 子どもの平熱は変動の幅が広く、35.0~37.4℃です。子どもの場合は37.5℃以上を発熱としています。

何の調節も働かなければ気温の高い時には体温は高くなり、気温の低いときには体温は低くなります。はしゃいだり、動き回ったりすれば運動熱で体温は高くなります。成長して自律神経が発達すると、この環境による体温の変動を自律神経が調節して何時でも同じ体温となります。つまり、その人の平熱が決まってきます。ところが自律神経がまだ十分に発達していない小児期では環境の変化で平熱は35.0℃から37.4℃の間で変動するのです。



Q.2 坐薬を使っても熱が下がらない場合には如何すればいいのですか?

熱が高くなったときに坐薬を使いますが、坐薬を使用しても熱が下がらない時があります。高熱が続くと脳障害を起こすのではないかと心配です。
 

A.2 両側の腋の下を冷やせば熱は下がります。高熱だけで脳障害を起こす心配はありません。

年令に相応した坐薬を使用する場合、その解熱剤の最大効果が期待できる使用量になっています。したがって再度坐薬を使用しても効果はありません。ビニールの袋に冷蔵庫の氷をお子さんの握り拳の大きさになるまで入れて、ビニール袋の口をしっかり結んでお子さんの両側の腋の下を冷やしてあげれば殆どの熱は下がります。頭を冷やす方法もありますが、解熱の効率はよくありません。でも、本人が頭を冷やすと気分が良いなら併用してあげてください。また、高熱が続いたために脳障害を起こすことはありません。勿論、発熱の原因が脳炎や髄膜炎の場合には脳障害を残すことがありますが、高熱で脳障害を起こしたわけではありません。脳の病気だから脳障害を起こしたのです。

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